骨が足りなくインプラントの埋入が困難な場合でも、可能にする治療法がいくつかあります。その治療法の一つに「ショートインプラント」があります。
ショートインプラントとは、骨内埋入8mm以下の長さインプラントのことをいいます。
少し前までは最低10mm以上の長いインプラントの方が安定すると考えられてきましたが、実はインプラントを埋入してから約3~6ヶ月経過し骨と完全に結合すれば、インプラントの長さは関係ないということがわかっています。
このショートインプラントの利点としては、骨移植や骨造成を行わずに治療ができるので 身体的負担の軽減、治療期間の短縮、そして経済的な点が挙げられます。
短くても予後の良いショートインプラント
最近の統計では短いインプラントも長いインプラントも5年生存率の統計を見れば、それほど大差がないということが分かっています。インプラントを埋入してから約3~6ヶ月経過し、骨と完全に結合すれば、インプラントの長さは関係ないと言われています。
10mmと7mmのインプラントの5年生存率の比較
インプラントの長さ | 5年生存率 |
---|---|
10mm | 95% |
7mm | 94% |
ただし起用する場合には、患者様の口腔状態や骨の硬さ、噛み合わせなど一定の条件が整うことが必要となり、治療を施す歯科医師の知識・経験が必要となります。
ショートインプラントを行う条件
ショートインプラントを行うにあたって、いくつか条件があります。それは次のようなものです。
1.喫煙しないこと
これはインプラント全般において言えることですが、喫煙するとインプラント治療後の予後が悪くなります。インプラント歯周炎が発症・進行しやすくなるため、非喫煙者であることが望ましく、喫煙者は禁煙することが条件です。2.ショートインプラントを埋入する骨の横幅が十分にあること
骨の横幅が狭いとインプラントをしっかりと支えることができず、インプラントを埋入しても骨が吸収してしまいます。3.1回法で手術を終えること
ショートインプラントはその名の通り長さ短いため、骨の吸収を極力しないように手術の回数を1回にすることが望ましいと言えます。4.複数本のインプラントを埋入して固定力をアップ
インプラント体が短いと、強い噛み合わせの力に耐えられないため、複数のインプラント体を埋め込んで連結し、固定力をアップさせることが必要となります。5.定期的なメンテナンスを欠かさないこと
すべてのインプラント治療に言えることですが、治療後に定期的メンテナンスを受けることが大切です。定期的なメンテナンスを受けないとインプラント周囲炎の原因になり、インプラントが脱落してしまうこともありますので、より長持ちをさせるために定期メンテナンスを受けて頂くことが条件です。ショートインプラントのメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
1.患者様への負担を減らせる 余分な手術を行わないため、身体的・精神的負担が軽くなります。 | 1.すべてのケースには適用できない 骨があまりにも少ない場合には行えない場合もあります。 |
2.治療期間の短縮 骨ができるのを待つ必要がないので、治療期間の短縮につながります。 | 2.審美的に問題が出る場合がある 骨を足さないので、歯ぐきのラインが審美的でなくなったり、被せ物の形が不自然になる場合もあります。 |
3.治療費を抑えられる 余計な手術費用がかからないため、治療費を抑えることができます。 | |
4.合併症のリスクが減る 他の組織を傷つけるリスクや痛みや腫れなどのリスクを減らすことができます。 |
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